人に寄り添い生きる。先輩たちから受け継いだ生き方を伝えよう
小谷喜美恩師によって霊友会青年部が創立されて、今年で70年の節目を迎えました。先輩たちが必死に私たちにまでつないでくれたバトン。それは、心から人に寄り添う生き方だと、私は思っています。
ヤンチャだった10代の頃、私は両親に迷惑をかけ、周りに心配をかけ続けてきました。親に暴言を吐き、親の愛情を踏みにじってきました。それでも、青年部の仲間たちが私に声をかけ続けてくれたおかげで、少しずつ立ち直ることができたんです。
弥勒山で親を思う同世代の仲間の姿に衝撃を受け、自分も変わりたいと思うことができました。病気で重い後遺症をおった後輩に元気になってほしくて、2人でつどいをしていく中で、彼だけでなくご両親からも「ありがとう」と言っていただいたその瞬間から、私の生き方は変わりました。
私は今、妻と3人の子どもたちと暮らしています。心から幸せやと言うことができます。でも、世の中を見渡せば、仕事に行けない、学校に行けない、家に居場所がない……辛い思いをしている人がたくさんいます。解決しなければならない社会問題も山積みです。
最近驚いたのが、小学校にあがった長女にGPS端末が支給されたことです。家を出れば学校に、学校を出れば私と妻のスマホに通知が入ります。今どこを歩いているかも分かります。
私が小学校1年生のときには、当然、そういった端末はありませんでした。近所の方々が「気をつけていってらっしゃい」。寄り道をしていたら、「寄り道せんと帰りなさい」。知らないおっちゃんやおばちゃんに怒られながら、でも、そうやってみなさんに見守っていただきながら、子ども時代を過ごしました。
今の親御さんの気持ちを思えば、GPS端末があれば安心なのかもしれません。でも、逆に考えると、そうしなければ親が安心できない、子どもを送り出せない世の中なんやと感じました。
私たちは、生きている環境も違えば、立場も異なります。私も家にいれば夫であり父親であり、会社に行けば部下であり、上司であり、仲間です。社会人だけでなく、学生さん、ご近所さん、ママ友……。いろんな人と人とが重なり合って毎日を過ごし、それが世の中を形作っているんだと思っています。
会社の中で、家庭の中で、ご近所の中で、友達づき合いの中で、たとえ嫌がられても、相手の幸せを願って関わっていく。それぞれの立場・環境の中で、自分には何ができるんやろうと考える。人に寄り添う生き方をする仲間を増やしていくことこそが、創立70年を迎えた私たち霊友会青年部が目指すものであり、世の中のみなさんと一緒に実現したい社会です。
この「スマイルフェス2024」をスタートに、世の中を明るくしていける仲間の輪を広げていきましょう。
―青年部創立70年記念―「スマイルフェス2024」から